Horseracing

 

三大始祖とは現在のサラブレッドの直系父系祖先を可能な限り遡った場合に辿り着く、3頭の種牡馬のことである。
現存のサラブレッドの血統を、記録の残る限り「父の父そのまた父」というふうに遡っていくと必ず3頭の種牡馬に辿り着く。
この3頭を三大始祖と称し、3頭の中ではダーレーアラビアンの直系子孫がほとんどを占める。
この3頭が生きていた時代はサラブレッドと言う概念が成立する前であり、いずれもサラブレッドではない。
後世に「サラブレッド」として品種が確立されたウマの父系先祖をたどった場合に、個体の記録が公式に残っているものとして行きつく最古のウマ、ということである。

今年、3歳を迎えた国産馬と輸入馬計7458頭の頂点を決める戦いだが、戦う前から既に“勝者”に決まっている馬がいる。
不世出の大種牡馬サンデーサイレンス(米国産、1986~2002年)だ。今回、晴れの舞台に立つ18頭はすべて、同馬の孫なのである。
94年にサンデーサイレンスの子供たちが初めて日本の競馬場に姿を現してから、今年で17年。怪物種牡馬の血脈は日本の競馬を制圧し、他の血脈を埋もれさせつつある。